ヨーロッパのLHC加速器と、日本のILCの加速器は、どちらもヒッグスを調べるためのものですが、大きな役割の違いがあります。
LHCは、巨大な陽子を使った円形加速器です。
円形加速では、効率の良い重い陽子を使います。
重い陽子を使うとエネルギー損失は少ないのですが、曲げるために大きな電磁石が必要となります。
陽子を使うメリットは、重いので、比較的容易により高いエネルギーの衝突の反応を見ることができます。
日本のILCは、直線30kmの電子・陽電子を使った加速器です。
第一の特徴は、陽電子と電子を使うことです。
電子・陽電子の一番の特徴は、衝突の際に余分な反応がおきないので、ノイズが少ないことです。
この場合は、加速された陽電子と電子は中身がないので、衝突するとすぐになくなってエネルギーに変わってしまいます。
一度物質が無くなってしまって、もう一度純粋なエネルギーから物質が生まれるという現象がおきるので、全くノイズがないきれいな反応を見ることができるのです。
そのため、LHCでは見ることができないような「ヒッグス場」と「ヒッグス粒子」の特性を詳しく知ることができる、と考えられているのです。
日本のILCは、徹底的にピンポイントで詳細に調べることができる加速器です。